
質問の順番と深さで商談は変わる
不動産営業におけるベテランと新人の最大の違いは、商品知識や経験年数だけではありません。
その差を決定づけるのは 「質問力」 です。
ベテラン営業は、お客様に次々と質問を浴びせることはしません。
むしろ、短い会話の中から核心に迫る質問を投げかけ、お客様自身が気づいていないニーズや本音を引き出すことに長けています。
たとえば「駅近がご希望とのことですが、毎日の通勤以外に週末の過ごし方で大事にされていることはありますか?」といった質問が、会話を一気に深めます。
一方で、新人営業は「何を聞けばよいかわからず、浅い質問を繰り返す」「事前準備なくマニュアル的に質問する」という傾向が強く、顧客理解が表面的にとどまりがちです。
経営者にとって重要なのは、この「質問力の差」を個人任せにせず、組織として育成できる環境を整えることです。
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顧客理解を深める質問リストやフレームワークの整備
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ロールプレイ研修で「聞き方」を体感させる仕組み
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商談後のフィードバックで「質問の質」を評価する制度
質問力を体系的に高めることは、単なるスキル強化ではなく、組織全体の営業力を底上げし、成約率を安定させる投資です。